【写真】夜の街で笑顔のくまがいたまみさん

誰かから投げかけられた心ない言葉や行動。それらがしこりのように心の奥にすみついて、はなれない感覚――

みなさんのなかにも、辛い「過去」の記憶がある人は多いかもしれません。

でも、その「過去」が自分の人生を揺るがすような深刻な出来事だったらどうでしょうか。もしくは、自分を傷つける言葉や行動を繰り返し浴びてきたとしたら…。

心に衝撃を受けるような辛い体験は「トラウマ」になる可能性があります。

トラウマとは、過去に起こった出来事があたかも今起こっているかのように、辛い感覚が戻ってきてしまうこと。それが心や体の健康、さらには他者を信じづらいといった人間関係にまで影響を与えることもあるのです。

そう教えてくれたのは、トラウマケアに携わる熊谷珠美さん。珠美さんは、HEARTカウンセリングセンターで、トラウマを抱える方のサポートを行っています。

私は以前、大切な友人が過去に苦しい体験をしていたと知ったとき、どうサポートしたらよいのか分からず悔しい思いをしたことがあります。そのため、私にとって「トラウマケア」はとても興味があるものでした。

とはいえ「トラウマ」という言葉の響きは耳慣れないもの。少し体を固くしていた私に、珠美さんはこんなふうに声をかけてくれました。

珠美さん:怖がらなくて大丈夫。もし傷つけられた過去があったとしても、みんなそこから立ち直る力を絶対にもっているはずだから。

トラウマが癒されて可能性が開かれてくると、表情や行動が変わっていくんです。そうやって自分の人生を歩き始めた人を、これまで何人も見てきました。

「どんなに辛い状況にあったとしても必ず一人ひとりが回復する力をもっている」と迷いなく、心の底から信じてお話される珠美さんを見て、私もトラウマについて話を伺う心の準備が徐々にできていきました。

珠美さんのあたたかい雰囲気からつくられる安心感に勇気づけられながら、トラウマを抱える方がどう自分の過去と付き合っていくのか、そして周囲の人はどう寄り添っていくのかについてお話を伺いました。

少女から教えてもらった「回復する力は誰にもでもある」ということ

珠美さんがトラウマケアに興味をもったのは、大学で心理学を学んでいた頃。

友人が児童虐待を防ぐためのボランティア活動を行っていたため、一緒に当事者の方に話を聞いたり、社会に向けて虐待防止を訴えかける活動をするようになったのがきっかけでした。

活動を重ねるごとに虐待が子どもの心や体に与える影響の深刻さを知った珠美さんは、「自分にできることをしたい」という思いを強く持ち始めました。

【写真】質問に丁寧に答えるくまがいたまみさん

そんな珠美さんのもとに、ある情報が飛び込みます。児童虐待の防止に力を入れているカナダで、先進的な対応事例を伝えるための研修が開催されるというのです。

もっとトラウマケアについて学びたい。そう考えて1999年にカナダを訪れました。珠美さんを待っていたのは、日本とは比べ物にならないくらいほど手厚いカナダのトラウマケアの実情です。

珠美さん:主に、性虐待の当事者への対応について学びました。日本では最近になってやっと男性も性被害を受けることが認識されるようになりましたが、カナダでは当時から男性の性被害当事者に特化した支援団体も整備されていました。20年前から細やかな支援が実現していたんですね。

また当事者だけでなく、サポートに従事する人の研修も同様に充実していました。

その当時、日本ではまだ虐待という言葉がやっと世間に知られるようになってきた頃。子どもたちの権利を守るための虐待防止法の成立に向けて声があがりはじめたばかりでした。

先進的なカナダの事例を見たことで、日本の法整備や意識の遅れに気づき衝撃を受けたという珠美さん。その経験から、今自分ができることは、進んでいる海外の事例を日本に持ち帰ることではないかと考えるようになりました。

そこで珠美さんはアメリカの大学院に留学し、カウンセリング心理学を専攻することに。大学院で学びながら虐待や性暴力の現場に関わり続け、様々な女性や子どもたちと出会います。

珠美さん:妊娠している10代の女性をサポートする施設で働いていた時期がありました。身寄りがなくストリートで生きてきた彼女たちは、性的な搾取も受けてきた。深いトラウマを抱えながらも、出産や子育てに向き合っていたんですね。

彼女たちをサポートする過程で珠美さんは、非常に過酷な経験をしてきた彼女たちがゆっくりと、でも確実に回復していく姿を目の当たりにしました。

珠美さん:彼女たちから一番学んだのは、どんなに大変そうに見えても「誰にでも一人ひとり回復する力がある」ということです。

トラウマに圧倒されてしまっているのは、その人自身に力がないからではなく、たくさんのストレスや傷つきが積み重なったことで本来の力を発揮できていないから。

だから、その人を信じてただ力を引き出すサポートをすればいいのだと思うようになりました。

帰国した珠美さんは、「さまざまなトラウマを抱える人たちが、トラウマを生きる力に変えていけるように」という思いからHEARTカウンセリングセンターを設立。トラウマのなかでも、DVや性暴力、虐待、いじめなど、人との関わりのなかで生まれる傷つきである「対人トラウマ」を専門にケアを続けています。

トラウマとは「過去」の経験に今でも痛みを感じること

そもそも「トラウマ」とはどのようなことを指すのでしょうか。ここからは、同じくトラウマケアに関わる新井陽子さんも加わって、説明をしていだくことになりました。

【写真】質問に丁寧に答えるあらいようこさん

陽子さん:例えば子どものときに転んでしまったとしましょう。普通であれば、その体験を思い出すと足が痛くなって泣いてしまう…なんてことはないですよね。

でも、その出来事がトラウマになってしまっている場合、その痛みを「今」も感じるんです。痛くて、怖い…という感情が毎日思いおこされる状態。それがトラウマです。

トラウマの中でも、特に深刻な症状をPTSD(心的外傷後ストレス障害)と呼びます。もともとこの言葉は、戦地で過酷な経験をした帰還兵に表れる症状を指すものとして生まれました。ですが次第に、災害や事故などを経験した方にも同様の症状が見られることが分かってきたのです。

PTSDの具体的な症状としては、トラウマとなった出来事の記憶が突然よみがえるフラッシュバックや、物事に対する否定的な考え方などが知られています。

珠美さん:現在は、戦争や災害、事故といった1回の大きな出来事だけでなく、日常的に継続して振るわれる暴力もPTSDの原因となるのではないかという意見もでています。

女性や子どもの権利を求める声が大きくなるにつれ、DVや性暴力、虐待といった問題が表面化しました。身近にいる人から継続して身体的、心理的暴力を振るわれる経験が、心身に深刻な影響をもたらすことが社会的に認識されてきたのです。

【写真】真剣な表情でインタビューに答えるくまがいたまみさん

「日常的に継続して傷つけられる経験」という話を聞いて、私の心にひとり思い浮かぶ友人がいました。

彼女は小さい頃から親との関係がうまくいっておらず、絶えず親から自分のことを否定されてきたといいます。大きくなった今でも「自分には価値がない」「信頼していてもきっと裏切られる」という感覚がぬぐえないのだと、打ち明けてくれたことがありました。

陽子さん:信頼したいと思っている人から繰り返し傷つけられると、人を信じづらくなってしまうという人が多いんですよね。

誰かと関わるときは常に心配しながら、おっかなびっくり。誰かと親しくなりたいと思っても「親しくなりすぎると傷つけられてしまうのではないか」という恐怖が、人間関係の構築の邪魔することもあるんです。

結果として誰のことも信頼できない自分自身に、否定的な感情を持ってしまう場合も多いんですよね。

いちばん大切なのは、回復する力を信じること

人生を揺るがすような出来事によって傷つけられたとき、人はそこから本当に回復することができるのでしょうか?

そう質問すると、珠美さんは冒頭の言葉をゆっくりと、確かめるように繰り返しました。

珠美さん:もちろんです。一人ひとりにトラウマから回復する力が絶対あるはずだから。

陽子さんも隣で、その言葉に同意するように、深く頷きます。

【写真】微笑んでインタビューに答えるくまがいたまみさんとあらいようこさん

珠美さん:私ね、よく回復する力のことを「腹筋」に例えるんですよ。腹筋って起き上がるたびに筋力がついていきますよね。

トラウマを抱える人の回復する力もそれと同じだと思うんです。逆境にあうたびに倒されてきた。でもそのたびに起き上がってきている。つまり、腹筋と同じように、回復の力が強くなっているとも言えますよね。

逆境を体験しても生き抜いてこれたというのは物凄いことであり、それはその人の力であり、豊かさであると私は思っています。

支援者ができることは、ただひとつ。その人自身が回復する力を持っているということを信じ、その人がそれを思い出すお手伝いすること。

おふたりは、そう言葉を強くします。では、その人自身が「自分のもっている回復する力」に気づき、信じていくためにはどうしたらよいのでしょうか。

陽子さん:自分のもっている回復の力に気づいていもらうために、コップに入っている水の質問をよくするんです。「半分水が入っているとき、あなたはどう見ますか?」と。コップに水が半分「しか」入っていないという人もいるかもしれないし、半分「も」入っているという人もいるかもしれない。

人生を振り返るときも同じで、ある出来事を「最悪だった」と捉えることもできる。でも別の見方をすることはできますか?って聞いてみるんです。そうすると「ここは良かった」「あのとき私は頑張った」と、自分自身で良かったところを見つけていけるんですよね。

傷つきや苦しい体験が、その人の価値を損なってしまったと考えるのではなく、「何があったからここまで生きてこられたのか」というポジティブな側面を一緒に見つけていく。「辛かった過去」を少しずつ肯定的に捉えていくことが、その人の回復の一歩になっていくのです。

【写真】笑顔でインタビューに答えるあらいようこさん

被害体験は人と比べることはできない

回復するためにもうひとつ大切なことがあります。それは、まず「自分にとって辛い体験だったと認めてあげる」こと。というのも、苦しい経験をした人の中には「こんなことたいしたことがない」「私が悪かったんだ」と思い込まされてしまい、「苦しかった」という感情に蓋をしてきた人も多いからです。

珠美さん:私、いつも相談者の方に「被害体験を比べる必要はないんですよ」と話すんです。「もっと辛い思いをしている人に比べると私なんてたいしたことなかった」とおっしゃる方もいますが、決してそんなことありません。

その方にとって辛い体験だったのであれば、それが全て。比べられるものではなく、どれも大切に扱うべきなんですよね。

【写真】インタビューに答えるくまがいたまみさんとあらいようこさん

「これは本当に大切なことなのだけど…」と陽子さんが言葉を続けます。

陽子さん:何を体験したらトラウマになるか、というのは人によって違うんです。言い換えると、同じ体験をしてもトラウマになる人とならない人がいるということ。

今ここで誰かがくしゃみをしたとして、そばにいた人全員が風邪ひくわけじゃないですよね。風邪をひく人もいれば、ひかない人もいる。風邪をひいてすぐ治る人もいれば、重症化して肺炎になる人もいる。

そこには「個人差」がありますよね。トラウマもそれと同じ。人間みんな顔が違うように、ストレスに対する感受性も一人ひとり違うんですよね。

【写真】真剣な表情でインタビューに答えるあらいようこさんとそれを見守るくまがいたまみさん

また、おかれている環境も個人差になりうると陽子さんはいいます。困ったことがあっても周囲にサポートしてくれる人がいれば大丈夫。一方で、孤独の中にいる人や、頼ろうとしたら拒否されるという環境にいる人は、処理能力がほかの人よりも小さくなってしまうことがあります。

陽子さん:個人差は、その人が「強い」か「弱い」かということじゃないんですよね。「その時どんな環境にいるか」「どんなタイミングだったか」という問題でもあるんです。

「分かるよ」ではなく「分かりたい」

今辛い状況にある人が再び前を向くためには、本人だけではなく周囲の人の協力も必要になってきます。トラウマを抱える人に対して周りはどのようなサポートすることができるのでしょうか。

以前私は、辛い経験をもつ友人に対してどう接してよいのか分からず、何もできなかったことがありました。支えたいと思っていても「何をしたらいいのか」「どう関わったらいいのか」が分からず、私と同じように立ち止まってしまう人もいるかもしれません。だからこそ、珠美さんと陽子さんに身近な人へのサポートの方法をどうしても聞いてみたいと思っていたのです。

【写真】質問に丁寧に答えるくまがいたまみさんとあらいようこさん、ライターのおかもとみきさん

珠美さん:今までは、身近な人に傷つけられたり、自分の思いや存在を否定されたりしてきた人にとって、他者から敬意と配慮と信頼を持って接してもらえる経験はかけがえのないものになります。なぜなら「自分のことを尊重してくれる人もいるんだ」という感覚を抱くきっかけにつながるからです。

相手を尊重して関わるためには、具体的にはこんなことができるそうです。

珠美さん:たとえば、話を聞くとき。「分かるよ」じゃなくて「分かりたい」という気持ちを伝えてみてほしいと思います。

実は「分かるよ」って、すごく横柄な態度なんですよね。だって、みんなそれぞれ違う体験をしているし症状も違う。その人の気持ちを完全にわかることなんてできないんですから。

だからこそ「あなたの気持ちを少しでも分かりたいから、よかったら話してみて」と伝えてみてほしいと思います。

【写真】インタビューに答えるくまがいたまみさん

また、身近な人の相談にのる場合にはある言葉を覚えていてほしいと珠美さんはいいます。

珠美さん:それは「バウンダリー」という概念です。バウンダリーというのは、人と人の間にある目には見えない垣根のこと。どんな関係性であっても、垣根を尊重し、お互いに入り込みすぎないということを思い出させてくれる概念なんです。

例えば、親しい友人から毎日のように電話がかかってきて「友達なんだから話を聞いて」と言われてしまったとき。できることなら聞いてあげたい。でもずっと聞き続けるのは、自分も辛い――

珠美さん:そんなときは、こう伝えてみてください。「あなたの苦しい気持ちをちゃんと聞きたいし、できることをしたい。でも、夜遅くまで話を聞くのは私もちょっと辛いんだよね。だから、今だったら30分くらい話を聞けるけれどどうかな?」

ケアをする人も「これ以上サポートするのは辛い」と思っていいし、相手を気遣いつつその気持ちを伝えてもいい。それに、深夜に毎日話を聞いてくれる人がいたら、頼り切っちゃうじゃないですか。そうすると自分で立ち上がる力があることを忘れてしまうかもしれない。ほどよい距離感というのも、回復にとっては必要なんですよね。

とはいえ「ここまでしかできない」と伝えるのも少し心苦しい。そう思う方もいらっしゃるかもしれません。

珠美さん:そういうときは、相談できる場所を伝えてあげるのもいいかもしれないですね。

例えば、精神保健福祉センター。それぞれの自治体にあって、心の病気やその症状について相談ができる場所です。また、そもそもどんな助けが必要か分からないときには、区役所などの大きな窓口にいって「こういう場合はどこに相談できますか?」と聞くことをおすすめします。

回復したいタイミングは人それぞれ

周囲にいる人ができることを伺うなかで、珠美さんはもうひとつ私たちが心にとめておきたい言葉を教えてくれました。それが「その人が回復したいタイミングを待つ」ということです。

珠美さん:周りの人は心配で「はやく相談にいったらいいのに」ってやきもきすることがありますよね。でもね、トラウマに向き合いたいタイミングって人それぞれ違うと思うんです。「動かない」というということも、選択として尊重していいんだと知ってもらえるといいなって。

【写真】質問に丁寧に答えるくまがいたまみさん

心配するあまり「はやく相談してほしい」「はやく治療したほうがいい」と周りの人は考えたくなってしまうこともあるかもしれません。

でも、大切なのは無理やり相談や治療につなげることではありません。

「いつでも相談にのるよ」「話したいと思ったらいつでも話してね」といった言葉をかけること。焦らずその人の気持ちを待つことが結果として回復に結び付くこともあるのだとおふたりに教えてもらいました。

陽子さん:待つのってすごく難しいんですよね。見守る側のほうが年上であればなおのこと。長く生きている分、客観的に見えることもあるわけですよね。だから「こうしなさい」「ああしなさい」と言いたくなっちゃう。

でも、本人が選ぶのを待ってあげるのも大切なこと。そうしないと押し付けられたと感じてしまうかもしれないから。

必要な情報は知らせつつも、このなかからあなたが選んでいいんだよと言ってあげられるような。そんな「待てる人」が周りには必要かな。

どうかあきらめずに伝え続けてほしい

最後におふたりに、トラウマに苦しむ方や、周囲の方に伝えたいメッセージをもらいました。

珠美さん:辛いよね。これを読んでくださっている人のなかには、今、暗闇にいるような、希望もないような状態にいる人もいるかもしれない。でも、勇気をもって正直に「苦しい」ということを伝えたら、どこかにそれを受け取ってくれる人がいることを知っておいてもらえたらと思います。

せっかく勇気を出して打ち明けても、必ずしもみんなが受け止めてくれるわけではありません。「やっぱり聞いてもらえなかった。誰も信用できない」と感じてしまうこともあるかもしれません。

でも、あきらめずに言い続けてもらいたい。ひとりだめでも、もうひとり。わかってくれる人がいるまで、あきらめずに伝え続けて。無理はしてほしくないけれど、希望は捨てないでほしいと思います。

陽子さん:それと、周りの人にお願いしたいこと。それは目の前の人に対して「トラウマを抱えているかもしれない」という優しい視点をもってほしいということです。

【写真】微笑んでインタビューに答えるあらいようこさん

体調不良が続いている人や、精神的に安定しない人、周囲の人に攻撃的になってしまう人は、もしかすると過去のトラウマに苦しんでいるのかもしれません。

「なんでこんな行動をとるんだろう。だめな人だな」と思うのではなく「この行動をとってしまうのには何か理由があるのかもしれない」という視点で他者を見ることを「トラウマインフォームドケア」と呼ぶのだといいます。

陽子さん:みんながトラウマインフォームドケアの視点を持っていれば、トラウマを抱えている人も自分の経験や思いを話しやすくなるはず。だから社会にこの考え方をもっともっと広げていきたいと思っているんです。

ただひたすら「相手を尊重する」

苦しい思いを抱える友人の心に寄り添って、サポートできるようになりたい。

そんな思いから、お話を伺う前は「トラウマ症状には、この対処法」といった知識を得たいと考えていた私ですが、それを伝えるとおふたりは笑いながらこう言いました。

それは難しいかもしれないわね。だって体験したことも、症状も、そして回復の道のりも、みんな違うから。

今では、その言葉の意味が分かります。そして、最初の私にはある大切な視点が抜けていたことに気づかされました。

それは「相手を尊重する」というまなざしです。

「トラウマにはこう対応すればよい」というテンプレートに当てはめて接することは、ある意味で目の前の相手をないがしろにする行為でもあります。

それよりも、その人自身を見つめ、何を感じ、何をしてもらいたいと思っているのかを対話しながら知っていくこと。それが相手を心の底から尊重するということであり、トラウマを抱える方にとってこの「尊重された」という経験こそが回復のなによりの糸口になるのだと気づいたのです。

自分が尊重されたいと思うように、相手も尊重する。そんな関係性が積み重ねられる自分でありたいと思います。
【写真】笑顔で座っているくまがいたまみさん、あらいようこさん、ライターのおかもとみきさん

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(写真/川島彩水)